写真上=旧水口小学校図書館(1928年、国登録有形文化財建造物)、写真下=水口基督教会館(水口教会 1929年)、共にW.M.ヴォーリズ氏の設計による建物。旧街道に面しているものの町並みの軒先から一歩下がってたたずみ、決して目立たず、しかしきっちり自分の居場所を伝える意匠はさすがにヴォーリズさんの設計。細かなディテールへの気配り、簡素でありながら清潔感にあふれ、なによりもチャーミングだ。このデザインの立ち振る舞いは、京都御幸町教会、今津基督教会館(今津教会)はじめその他の教会にも共通する。こんな建築が身近にある町っていいなと思う。むろん両者とも現在も大切に使われ、あるいは大切に守られている。・・・ただ、ただ残念なことは、せっかく建物がちゃんと守られているにも関わらずその周り、つまり庭にどうしてこんなにも頓着しないのだろうと思う。建物と庭は個別のものではなく、連続して初めて一つの優れた空間になる。かつてそうだったように、もう少し手を加えるだけでその魅力がぐっと増すことは目に見えている。やっぱり残念。【2010/05/30】
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