2012/11/24

町の魅力アップのために

 小諸市、大手・市町の町並み魅力アッププロジェクトで町をつぶさに見て歩く。町のらしさ・魅力と、それを阻害しているものはなにだろう? これは住んでいるとなかなか気付かないものである。だれもが魅力ダウンを目指している訳ではない、個々には工夫をしている方も沢山いる。今回は第三者としてランドスケープからの視点で町の魅力を探し、今後の改善策を見つけ、住み手に提示していこうというプロジェクトである。今すぐにでもできること、少しの予算と時間があれば改善できるもの、将来に期待したいこと(例えば建物の建て替えなど)など、そしてその改善のための「松・竹・梅」(予算と手法などを)を歩きながら意見を重ねた。写真=浅間山の冠雪・・・美しい。だがその近景には多様な看板と改善を待つ空間がある。

2012/11/22

京都庭園見学

 中国・上海の造園家5名が、日本造園学会九州支部宮崎大会参加の為に来日、学会の前に京都の日本庭園を見るために訪れた。そこで今日は、無鱗庵、二条城、大徳寺(大仙院、瑞嶺院)、金閣寺(写真上)、龍安寺を案内した。当初予定していた銀閣寺、詩仙堂、曼殊院は、キャンセルして彼らが前日に見学できなかった二条城に変わった(前日いったがあまりの人の多さに入れなかったと言う)。紅葉のシーズン、3連休と相まってどこも観光客で大変な賑わいである。幸い、観光客や団体さんとは少し動きを変えるだけで(少し長居をするだけで)十分に見学ができた。ただ唯一、龍安寺だけはだめだった、ここだけは皆さん長居をして枯山水の庭を眺めていた(写真下)。京都にいながらも久しぶりに訪れた庭ばかりである。これを機会にもう一度、庭を訪れようと思うのだった。

2012/11/14

企業の環境貢献の姿

 今回、訪れたのは、伊那谷(長野県南部、天竜川に沿って南北に伸びる盆地)に根付く企業の環境貢献をみる。養命酒、かんてんパパ(伊那食品工業)、KOA(コーア)。どの会社も周辺の森を守り、少々本業とは異なる活動をしているが、それが地域の魅力の増幅、社員や訪問者への満足度を高めていることは確実。環境保全としての森づくりも半端ではなかった。新幹線の車窓から目にする最大手の工場の芝生とケヤキの緑地なんて比較にならない。歴史はともかくとしても、その緑地の考え方には大きな隔たりがある。
 特にKOA(コーア)という抵抗器を製造している会社が興味深い。「~地域雇用~信州伊那谷のお百姓がお百姓として自らのふるさとで生きていけるようにとの願いで創立された、抵抗器という小さな電子部品を製造する会社」である。会社への誘導案内(看板)はおろか、玄関に社名看板も一切無いなかった。工場の存在は周辺の農地から眺めると、畑の先にある小さな森にしか見えない。でもこの森の中に抵抗器の製造工場がある。また養命酒では数人の樹木医が社員として森林環境の保全にたずさわると聞いた。 数年前に建設された「養命酒の森カフェ」は間伐を行った林の空間に上手く移築された蔵(一部新築)である。もちろん、かんてんパパ(伊那食品工業)も優れた沿道景観を維持している。本社屋のそばには、森の維持管理のための器具倉庫があり、大小さまざまな機器が整理されたいた。しかし、以前より道路沿いの看板が少し増えていたことは残念。
 伊那谷は大変に面白い企業が健全に存在し、環境保全,沿道景観づくりを積極的に行っていたが、一方新しく入ってきた企業が個々好き勝手な看板を掲げたり、建物を建てたり・・・なかには「○△葬儀場〜霊安室あります」なんて大きな看板があったりと。今が考えどころとといった様子だった。写真:養命酒の森【2012/11/14】

2012/11/04

ヴォーリズデイと草木染め

 今年もヴォーリズデイ(近江兄弟社学園)に参加した。例年していたそばガレットは止め、紅花でバンダナを染めるワークショップを行った。今回も参加するにあたり「作ったものを売る・作られたものを買う(食べる)」という単層構造でないことをしようと思った。つまりここではモノを買うことを楽しむ(これもいいんだけど・・・)のではなくて、「ものづくり(これは料理であってもいい)を楽しむ」ための「きっかけ」を提供しようと・・・その結果、今年は年齢に関係なく自らの手ででき、かつ体験として少ない「草木染め」にした。なかでも紅花をつかったのは、火傷の心配もなく、温度管理や材料の手配が容易・・・そんな理由から。しかし風がぬける中庭は思いのほか寒く、こればかりは紅花染めが裏目に出てしまった。全員で40名程の参加者。自分が設計した中庭でのワークショップ、なんと贅沢なことだろう。誰もが手軽に紅花染めを楽しめる工夫もばっちりだった(これは夢の中で思いついた方法)。来年のアイデアも生まれました。【2012/10/04】