2012/04/30

白川に架かる橋

 京都の岡崎公園横の疎水から分かれる白川にかかる橋がある。幅90cm程の薄っぺらな橋で手すりも無い、だからすれ違いは少々危険。僕が小学校の頃、ここは水をせき止め夏場のプールとして開放された。この橋はその頃からある。この近くを通ると必ずここを渡る事にしている。
ミニマムデザインのこの橋、とても大好きな場所である。このおせっかいでないデザインはここの風景にひと味加えている。【2012/04/28】

2012/04/28

京都市動物園もうじゅうワールドオープン

 以前、市民委員として参加していた京都市動物園改修計画の「第二期工事・もうじゅうワールド」が完成したのでオープニング式典に参加。気温30℃にも近い熱気でトラやジャガー、ライオンは新しい獣舎の中でぐったり。設計者と言う目で新しく整備された獣舎周辺を見てしまう、いろいろと思うところがあるが今後の計画に期待しよう。写真の一番左はツシマヤマネコの着ぐるみさん、今日一番の過酷な役目か。中央は門川京都市長。【2012/04/28】

2012/04/26

無を持って、有とする

 空間デザイン、環境計画という仕事で大切にしてきた事・・・一つ目、使い手の参加を前提とする。二つ目、自然生態系や多様性を環境基盤とする。この2点を基盤に仕事をしてきたつもりである、また今もそうである。そしてデザインの基本は「無を持って、有とする」、つまりあれやこれやとクライアントや自分が欲しいもの(形や機能)を足し算してデザインするのでなく、必要と求められる機能や欲求を引き算することで本当に大切なデザインを見つける。「無」のデザインから時代を超えた「有」を生み出せると考える。しかし身の回りにあふれるデザインは、どうも違う。家電や車はほとんどデザインされずに市場に出回る。その証拠にすぐに新しいデザインに上書きされていく。しかしそんなデザインはゴミになってもかまわない・・・今、一番気になる、そして大きなデザインは「原発のあり様」である。夏場の電力消費のために稼働が必要と言うが、夏場の一時の電力不足を補うために、大きなリスクを生み出し、経済負担、危機負担を将来にまで追わせようと言う訳だ。一度、事故が起これば、人のコミュニティにダメージを与え、長期的なリスクを生み出し、「空間=地域」が消滅する訳だ。これは、まったくお粗末なデザインである。
 話はそれるが、Apple(コンピューター)のMacのデザインは良いとだれもが認めるだろう、でも形なら誰でも真似できる。実際、市場ではそうなっている。しかし僕はMacの一番優れたデザインはその形でなくマニュアル(取り扱い説明書)の薄さだと思う。つまり使い手(ユーザー)の時間をデザインしていることにある。Macの優れた点はそれに尽きる。【デザイン=人間・時間・空間のために】これのどれをも満足している。
 その対極にあるのが「原発」、「人間・時間・空間」このどれをも満足させない。思うに「有を持って、無とする」デザイン。ずいぶん前に原発の開発をしている方から聞いた話である。「原発は研究すればするほど判らないことが出てきて、その安全マニュアルは到底理解できるものでなくなる・・・」
 本当の優れたデザインで思考するなら「無を持って、有とする」いい変えれば「人の知恵と工夫は新しく多様な可能性を見せてくれる」はずである。
 自然生態系では、「棲み分け」という言葉がある。
同じ場所に住む生物種どうしが、互いに餌を違えたり、活動する空間や時間を違えるなどして、競争せずに共存すること。自然のなかで見ることが出来る生きもののディテールはやはり真似が出来ない。いつも考える事だが、自然の中の全てのデザインは、本当に優れたもので最適解なのだ。


 今年の夏は、自然の中に生き方の最適解を探すいい機会だと思う。だから不良のデザインによる電気は要りません。【2012/04/26】









2012/04/22

雨の里ザクラ

 雨の京都御苑、里ザクラが満開だった。昨夜の風雨でずいぶんと花が散っているが、桜の枝が地面につかんとばかりにたくさんの花をつけていた。もの凄くきれいな風景だった。@京都御苑【2012/04/22】

2012/04/20

集落の石積み

 小諸周辺の車窓から見える畑と石積みの連続はいい。今日はすこし時間が空いたので、そんな石積みを見て歩いた。急斜面に見事に組まれた石積みは、効率的に田畠の面積を確保してきた。しかも強固で美しい。地元の人たちは、あまりにも見慣れた風景なのか、あまりにも大切にされないようだ。決して有名な武将が築いたものではないただの石積みだが、この連続が本当は大切な風景なんだろうなと思う。放置された田畠を石積みごと買いたい気分。ちょうど梅が咲き始めで、桜が咲くまではあと一週間はかかるだろう。Photo:2012/04/18 @小諸市

2012/04/19

火の見櫓/小諸・氷集落

 仕事先の小諸・氷(こおり)集落の火の見櫓。集落の中心で一番高い場所に建てられていた。櫓には、鐘、スピーカー、警報機、アンテナがつけられていた。隣には集会場と消防倉庫がある。村のまんなか、安心のシンボルとも言うべきもでした。Photo:2012/04/18 @氷(こおり)、小諸市

2012/04/06

京都御所一般公開

 京都御所の一般公開(4月4日〜8日)に行く。普段は壁の外を一周するだけなのでその広さは実感できないが、実際に歩き壁の内側の建物やお庭を見るとその大きさに驚く。あいにくの天気で曇天から雨が落ち出し、やがて雷までやってきた。雨は強弱をつけながらも降り続ける。観光客の方々、特に着物をお召しの方には気の毒だ。出口の清所門(せいしょもん)近くで雲間に陽光がさす。一瞬の光でコケに溜まった水滴がきらきらと輝く、枝垂桜の五部咲きとあいまって大変にきれいだった。だれもいなかったので写真を撮っていると、まわりの人も同じ様に撮り始める。何でも無いきれいなものに気付くってそんなものだ。@京都御所【2012/04/05】