2011/09/12

ねこじゃらしの草原

 停車場ガーデン(大手門公園)の拡張エリアが一面、ねこじゃらし(エノコログサ=イネ科の一年草)の草原になった。将来は芝生の斜面に樹木が点在するのだが、この風景もなかなかきれいだった。写真では判りづらいが、斜面一面にねこじゃらしの金色に実った穂が風になびき空気を染め、穂先が発するかすかな音が心地よい。町の中にこんな草原があれば良いなと思う。このことを知人に話すと「それは都会の人のこと・・・こちらではだれもそんなこと思わない。公園にこんなところがあったら手入れされてないと言われる、云々。」確かにそうかもしれないけど、これも日本の野草の一つの姿、一年に一度ぐらいこの金色の草原を楽しむ余裕が欲しいものだ。夕方もう一度見に行った、涙が出る程きれいな金色の草原だった。「だめだ」と思い込むことで本当の美しさとか、魅力が見つけられなくなる。街や公園のなかにワイルドな環境が残されるのは豊かなことだ、この身近なワイルドな環境こそ人の心と身を豊かに育てるものだ。花物の管理ばかりが優先されるガーデンから果たして何が産まれるのか。自問自答・・・。以前、アメリカの公園でこの "ねこじゃらし"と"ススキ”が花壇に植えられているのを見て、こんな使い方があるんだと目から鱗が落ちるほど感心したものだった。【2011/09/12】

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