2008/10/04

庭づくりの隠し味「混ぜる」

庭づくりは身近で小さな空間に植物の生態系(群落)を生み出すことだと思う。街の中で良く目にする単一植物(主に一年草)ばかりだと手間もかかるし、費用も馬鹿にならない。そこで多年度に渡って庭を楽しむためには宿根草(*1)を基本とする植物の群落を創ることが大切。参考書を見ると植物の組み合わせとか、色の組み合わせとか、いろいろと難しいことが書かれている。また本によっては、異なることが書かれていることもある。そんな時は、自分が育ててみたいと思う植物を植えてみれば良い。植物自身が成長していく中で他の植物との関係を生み出していく。それを見ながら新しい植物を加えたり、すでにある植物を引いたり(つまり足し算引き算をする)すればいい。その時のコツは、「まぜる」こと、ただし1株づつ交互に植えて混ぜるのではなく、同じ種類または同じ仲間を数株まとめて植え、かつその他の種類と混ぜること。言い換えれば同じ種類ごとに小さな「島」を造り、別の種類の「島」と重ねてゆくこと。混ぜることによって、庭に奥行きや変化が生まれる、病虫害も起こりにくい。【2008/10/04】

Photo : 生垣も混ぜることで季節の変化を楽しめる、病虫害も起こりにくい。シャリンバイ、ウバメガシ、西洋イボタ(プリペット)、トウカエデ、イロハモミジなど5種類以上の木が混食されている。まるで上空から森を見ているようだ。昔の庭屋はなかなか面白いことしたもんだ。@京都市立美術館

*1 宿根草(しゅっこんそう)は、多年生の草本のうち、生育に適さない時期(多くの場合冬であるが、夏のこともある)には、地上部が枯れてしまうが、それをすぎると発芽して、再び生育を始める草本類植物(樹木は木本類と言う)。ただし最近は常緑性の多年草も含め宿根草と言う傾向にある。

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