2009/04/22

田んぼの中の緑の島

仕事で近江八幡。近江八幡も田植えの準備が始まった。不思議な田んぼを発見。ほぼ中央にこんもりと直径1.5mほどの円墳状の緑の島。高さは、50cmぐらいだから、意味があって残してあるんだろう。近くまで行っても鳥の巣がある訳でもなく、水神様が祀ってあるわけでもない。ましてやこんな小さな円墳なんて聞いたことがない。不思議な島だ。田植えが始まる頃に来てみよう。【2009/04/22】Photo:滋賀県近江八幡市

2009/04/19

小諸・市民ガーデン完成!


 2月中頃より始まった市民ガーデン工事が無事完成、4月18日にこれ以上望めない晴天の下、オープニングイベントが開催出来た。開催式では、来場者全員参加の「百人テープカット」を行なった(実際はそれ以上が参加)。老いも若きも、赤ちゃんも市長も、全員が中央の芝生広場を囲む形で手をつなぐ格好となった。僕はガールスカウトの皆さんと一緒にテープカットした。この時のハサミは、腰に下げた「剪定ばさみ」でした。この市民ガーデンは、62日間の日数を経て和久井道夫氏(和久井ガーデン)によって完成した、いわば「62」=「無二の庭」、駅前の一等地に、市民参加・市民運営の庭なんて日本全国探してもここにしかない。小諸の新しい財産、名所、お宝が出来たと言うにはまだ早いかもしれないが、来場者の感想を聞く度にそれは現実のものになると確信した。【2009/04/19】

2009/04/10

木の話し/ヤマザクラ

今日は本当に暖かな一日だった。仕事の合間に京都御苑に行った。残念ながら花が終わった桜も多かったがまだまだこれから。学生時代、ブラジル人留学生と鴨川を歩いていた時に彼が言った。「こんなに沢山の奇麗な花を一度に咲かせる桜は世界で一番すばらしい木だよ。」桜を見るとその言葉を思いだす。以後、いろいろな木を見てきたが確かにそう思う。写真はヤマザクラ【2009/04/09】Photo;@京都御苑

2009/04/09

今日の庭/夜桜を観る


京都府立植物園の夜間開園が始まっていた。今夜は夜桜を見に行く。例年に比べ暖かなせいか随分と人が多いことに驚く。ライトアップされた桜と背景の森の暗さが対照的で美しい。夜間開園は、4月5日〜12日午後6時〜9時(入園は8時まで)。

2009/04/04

今日の仕事場/芦屋HT邸





芦屋のHT邸の最後の現場監理に行く。これで半年以上続いた庭工事も全て終わる。今回はイギリスのビクトリア朝時代をイメージした家屋(新築)の庭。庭からは、川向うの教会がレンガウォール越しに見える。このレンガウォールに使用したレンガは、イギリスの家屋を解体した時に発生した古レンガ。レンガの表面にはいく層にも壁色が残り、なんとも言えない味わいを持っている。この庭では、改築前からあった樹木(半分ぐらい移植した)と古い自然石の飛石をすべて使い切った。設計の意図をくんで頂いた施主、細かな注文に嫌な顔一つせず仕事してくれた職人さんへの感謝に尽きる。いつもいい庭と言うものは、人と人のご縁の中から出ると思う。この庭がどのように成長するか楽しみだ。【2009/04/03】

今日の仕事場/豊郷小学校旧校舎の修復(3)

今日は現場のダブルヘッダー。芦屋のHT邸の現場の後、滋賀県豊郷小学校旧校舎修復の現場へ。この現場も最後の最後。中庭に残った植栽工事の現場指示を行なった。宿根草類の細かなレイアウトは、現場で一つずつ並べて調整する他ない。ここで使った植物は、カツラ、ヤマボウシ、シラカシ、クサツゲ、フッキソウ、コクリュウ、エビネ、シュンラン、ギボウシ類、ツボサンゴ類、オシダ、アジュガ、ビンカミノールなど。【2009/04/03】

2009/04/02

お知らせ/近江へいへい絵本部屋

展覧会のお知らせ/水の畔から・茗荷恭介展

鉄の造形作家・茗荷恭介さんから個展の案内を頂いた。今回は京都・東山の麓にある法然院講堂が会場。茗荷さんのアトリエは彦根の琵琶湖湖畔にある。今回の展覧会に際して、茗荷さんはかつて栄えた舟運で作品を運び入れた・・・アトリエの前浜から出航し、南に下り、琵琶湖疎水を抜け、南禅寺の水路閣(レンガのアーチ)で東山の裾野・哲学の径の水路を北に遡り(京都の地形は北が高い)、法然院にやって来た・・・と言う訳ではなさそうだ(心の中ではきっとそうなんだろうな)。現代では荷物はトラックに載ってやって来る、しかし昭和10年代後半(昭和20年代はじめに途絶える)まではこのルートがメインとして物流に利用されていた。今回の茗荷展を通して、こんな近江と都の文化的な関係にも触れる事が出来たら良いと思う。この機会に是非、「京都市営地下鉄蹴上駅〜南禅寺〜哲学の径〜法然院〜銀閣寺」を歩くと良い。最後は、銀閣寺から今出川通りを西に向い京大裏まで歩き進々堂のお茶で締めくくる。展覧会を含めても丁度、一日ゆっくり楽しめる。交通費+お茶合せても1000円すこし。どこかの国の高速道路料金よりも心身共に豊かな時間が持てることは確実。(健康増進、CO2の排出量もすくないぞ)

期間:2009年4月21日(火)〜26日(日) 午前10時〜午後4時まで
会場:法然院講堂/075-771-2420

2009/03/31

植物園のとっておき

数年前から毎月欠かさず行っていた府立植物園通いがここ数ケ月絶えていた。けっして飽きた訳ではなく,単に忙しさ故だった。そこで先日,締切まじかの土曜日思い切って行って来た。北口を入ってすぐにあるメタセコイヤのせせらぎは早春がきれいだ。クロッカスの花が終わろうとしていた。このせせらぎは,初夏になるとモリアオガエルが産卵にやって来る。とても良い場所だが多くの来園者は気づかない。人の視線で見下ろしているとたくさんの見所を見つけられない。ここはいっそカエルの視線で風景を見てみたい。他にもいっぱい来園者が気づいていない(と思う)とっておきの場所があるけど,これはヒミツ。【200/03/30】

2009/03/20

NI-WA=NO-MA・その14=シードボール「かいわれ団子8」

NO-MAのニワのシードボールを見に行く。約一ヶ月ぶり。予想には反して,水仙は長い葉をますますだらしなく草花の若葉の上に覆いかぶせていた。いっその事,水仙の葉を除こうかと思ったがここは我慢する事にした。これからが草花の本番,その成長に期待したい。【2009/03/18】

2009/03/15

今日の仕事場/豊郷小学校旧校舎の修復(2)


改修工事の豊郷小旧校舎群が行く度に奇麗になっていく。かつては東洋一と呼ばれた白亜の学校が蘇った。今では周辺に住宅地が広がってしまったが創建当時は遠くからも眺める事が出来たはずである。眺めるほどに白の壁面と大きな窓が印象的だ,かつては教室に電灯がつけられていなかったらしい。その代わり窓の開口を広く採り教室内に十分な自然光を入れようとした工夫が見て取れる。残されたかつての写真と見比べると大きな違いは周辺の樹々が大きくなっただけである。陽光を受けて校舎に映るシュロの葉陰がとても奇麗だった。【2009/03/15】

2009/03/13

職人の遊び・遊ぶ職人

現場に通っていると面白い職人に出会います。最初の写真は,鉄平石の乱張りに隠された「石のハート」。小諸・市民ガーデンの現場から届いた写真です。石職人鮎沢さんが、ひそかに入れたハートマーク。彼曰く、「気分のいい現場では時々やるんだ」とか。 もう一枚は,芦屋の住宅の現場。ここにはレンガ壁に埋め込まれたレンガの花模様。この二つの職人の仕事(遊び)は,けっして本来の仕事中ではなく,休憩時間に(他の職人が休んでいたり,遊んでいたりする時間)こつこつと作っている。どこかで自分の仕事に余裕と挑戦を持っている気がする。なかなか面白く,粋でもある。そして,こんなことを投げかけて来る職人の仕事は信頼出来る。【2009/03/12】

2009/03/08

風車をつくる(3)


風車づくりWSもそろそろ終盤に入った。今日は風車の設計図をみんなに紹介した。回転する風車の力がどうしてポンプを上下する動きに代わるのか・・・なかなか大切でポイントを得た質問を小学2年生のY君から受ける。これはとても嬉しい質問だった。その後,実際に風車をたてる場所選びと,その大きさ・高さを確認した。【2009/03/07】

2009/03/07

今日の仕事場/豊郷小学校旧校舎の修復

仕事で関っている豊郷小学校旧校舎の修復もいよいよ終盤に入った。建物の仮囲いの一部がはずされた。飾り気は少ないがなんとも言えない品を持つ形に,オフホワイトの壁面と窓枠のバランスがとても美しい。建物の修復が終わればいよいよ庭の工事に入る。完成後の姿を思うだけで嬉しくなってくる。設計の醍醐味は,最初のスケッチを始める時と,今の様な時だ。【2009/03/06】Photo:@滋賀県豊郷町 

2009/03/05

木を伐ると言う事,植えると言う事(4)

 小諸で切られた御神木の挿し木をした。駐車場に残された枝から40本少しの穂枝を採る事が出来た。まだまだ寒いので梱包材(木枠)で簡易温室も作った。【2009/03/01】@小諸・町屋館

2009/02/25

木を伐ると言う事,植えると言う事(3)

 僕の仲間から送られてきた数枚の写真。メールにはこう書かれていた「小諸市にある某酒造敷地内にある神社の御神木が切られた。樹齢400年、その場所が小諸城内であったときからそこにあり、まちを見守ってきた樹です。理由は、近所の一部の方から落ち葉に対して苦情があること、商工会議所の建物が建つともう切れなくなること。とうかがっています。NPOとして景観計画に位置づけ、みんなで守る運動をしようと思っていた矢先でした。小諸を見守る神様をうしなったようで、小諸の行く末が心配です。」なんと悲しいニュースだろうか。「まちの哲学,まちの思想」そして,まちに暮らすに大切な「信じる気持」,「許す優しさ」が消えて行く気がしてなりません。【2009/02/25】

2009/02/21

木を伐ると言う事,植えると言う事(2)



工事中の小学校旧校舎(修復計画)校庭にあるメタセコイヤ,ヒマラヤスギの伐採作業が始まった。今日の大切な仕事は,この伐採樹木の年齢を知る事,伐採された頂枝から挿し木を得る事。早速,切株の年輪を数える。メタセコイヤが42〜45年生,ヒマラヤスギが65〜75(70?)年生と判った。ヒマラヤスギに関しては,ほぼ校舎の完成(1935年)と同じ頃に植えられたと判断してよいだろう。メタセコイヤに関してはずっと後に植栽されたことが判った。挿し木作業は,小学校4年生,5年生の約50名が参加してくれた。急ながらも町長の参加も嬉しいことだった。70年経った今,旧校舎の修復に伴い,親しまれてきた樹木を伐採した。来年,旧校舎の本格的な活用が始まり,今日の5年生達は卒業する。そのとき元気に育った苗を植えてもらおうと思う。【2009/02/20】Photo(上)町長参加で挿し木作業。Photo(中)メタセコイヤの切株,中心が赤印,10年毎に黄印,最後に白印。約45年生ぐらい。Photo(下)ヒマラヤスギの切株,中心が赤印,10年毎に黄印,最後に白印。約65(〜75)年生ぐらい。2種類の断面はそれぞれの木の特徴を良く表している。

2009/02/14

シンポジウム・フォーラム情報/第10回住まい・まち学習実践報告・論文発表

2007年〜2009年にかけてボーダレス・アートミュージアムN0-MAで行なってきた地域交流事業を,(財)住宅総合研究財団 第10回「住まい・まち学習」実践報告・論文発表会で発表します。
発表タイトルは「まちの木霊が結ぶ地域社会とアーツ」。


第10回「住まい・まち学習」実践報告・論文発表
●日時:2009年2月21日(土)13:30から17:00(終了後、交流会あり)
●会場:建築会館302・303会議室(東京都港区芝5丁目26番20号)
●申込:http://www.jusoken.or.jp/jukyoiku_form.htm(←詳しい情報はこちら)
●問合先:(財)住宅総合研究財団 住教育担当
〒156-0055 東京都世田谷区船橋4-29-8 
tel 03-3484-5381,fax 03-3484-5794

【2009/02/14】

NI-WA=NO-MA・その13=シードボール「かいわれ団子7」

1ヶ月ぶりにNI-WA=NO-MAシードボールを見ました。シードボールから発芽した草花の苗は確実に成長,双葉も本葉にかわり種類の違いが明確になってきました。以前の雪で倒れた水仙はというとそのままの状態,蕾はちらほら。一方,シードボールが置かれていない場所の水仙の葉は,成長が遅いものの倒れずにいる。水仙の葉が多いかぶさっているために草花の苗の成長が悪くなることも予想できる。しかし,もう少し様子を見ます。【2009/02/13】Photo:2009/02/13 @ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

2009/02/13

職人を観る設計者・設計者を観る職人

 昨年より芦屋で個人のお庭の工事が始まっている。机上での設計作業がおわり実際に工事が始まると,設計監理という作業が必要。設計監理とは,設計時に想定出来ない現場の状況,数々の変更,材料の最終確認などを含め,いわば「庭づくりの監修」作業。今日はテラスとなる箇所に鉄平石を張る作業を見る。工業製品と異なり,現場に届く鉄平石(自然石)は,形ばらばら,厚さばらばら(この石は層状に剥離するから),色の変化も大きい。このような自然の素材を扱う時の出来不出来は,最後は職人のセンスに左右される部分が大きい。この現場の石張り職人達の作業を観ていると,実に手際がいい,石の配分も良い,目地の入れ方も申し分ない。形がバラバラの石を手に取り,据える場所に仮置きをして,適切な形にハンマーで割り,欠けさせ,張っていく。その石を割る作業は,時には数ミリ単位での調整。現場では設計者が職人を,職人が設計者を観ている。出来がいい時は良い,悪い時は悪いと,明確な指示が必要となる。場合によっては職人が設計者を見定めする状況もある。なかなか緊張する時間。でもここの踏ん張り一つで仕上がりに大きな差が付く。良い職人と出会うと本当に嬉しい。【2009/02/12】